京都府沖合のカニ漁場は、経ｹ岬沖２５キロから３５キロ程の位置が主漁場で、ここは良質のカニの生息地なのです。間人漁港は、この好漁場に一番近く、日帰り操業が基本ですから、この地の利を生かして、どこの港より新鮮な生きたカニを水揚げできます。５隻の所属船により、この間人港で水揚げされたズワイガニを間人ガニといいます。 水揚げされたカニの指には、緑色のタグが付けられ、選別されていきます。出荷台には選りすぐった間人ガニが上段から並びます。間人ガニは、身が詰まっていて、甘みがあるのが特徴です。外見からは、甲羅に厚みがあって、高さがあり、斑紋が沢山ついたものがいいカニといわれています。

森・川・海が一体となって、豊かな自然を育み、おいしい魚・貝・藻類がとれる丹後の海。 その中でも、ひときわ人々の注目をあびるズワイガニがいます。そのカニは、松葉のように手足が長く、美しい形をしており、別名、松葉ガニとも呼ばれています。 間人の地名は、聖徳太子の生母、穴穂部間人（あなほべのはしひと）皇后が大和の物部・蘇我両氏の政争を避け、滞在した故事に由来したものですが、古代王国論などとあわせ、ロマン豊かな土地柄でもあります。 京都府の底曳漁業者は、ズワイガニの生態、資源状況、漁場の回復のための増殖保護区を定め、操業禁止区域、資源保護海区の設置、漁獲サイズの規制などの自主協定を行ってきました。そうした取り組みが今日の資源回復につながった大きな要因であると考えられます。